1⃣国家資格とは
総務省のホームページによると「国の資格制度とは 国が法令、告示、通達等に基づき、一定の業務に従事する上で必要とされる専門的知識、技能等に関す る基準を設け、国、地方公共団体等がその基準を満たしていると判定する者について、当該業務への従事、 法令で定める管理監督者等への就任若しくは一定の称号の使用を認める制度又は専門的知識、技能等を有 する旨を単に証明する制度。 」と記載されています。なお、同様の見解が文部科学省のホームページにも示されています。
ここで注意したいのが「国、地方公共団体等がその基準を満たしていると判定する」という箇所です。「国が試験を行うから国家資格」「国以外の者が試験を行うから民間資格」というわけではないというこことです。
2⃣宅建士は該当するか
宅建士は、宅地建物取引業法という法令に基づき、不動産取引の業務に従事する上で必要とされる専門的知識、技能等に関す る基準を設け、都道府県知事がその基準を満たしていると判定する者について、重要事項の説明などに従事し、宅地建物取引士という称号の使用を認める制度です。
以上のように、宅建士は国家資格の定義にあてはまっています。したがって「宅建士は民間資格である」という評価は誤りです。
特に、宅建士試験の受験生は、自信と希望をもって受験勉強に集中しましょう。
3⃣「宅建士は民間資格である」の理由
そもそも、宅建士が民間資格だと誤解される理由は何なのでしょうか?
それは、宅建士試験を「不動産適正取引推進機構」という団体が行っているからです。つまり、民間団体が行っているから民間資格だという主張です。
しかし、次の宅建業法をご覧ください。
第十六条 都道府県知事は、国土交通省令の定めるところにより、宅地建物取引士資格試験(以下「試験」という。)を行わなければならない。
第十六条の二 都道府県知事は、国土交通大臣の指定する者に、試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2 前項の規定による指定は、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
3 都道府県知事は、第一項の規定により国土交通大臣の指定する者に試験事務を行わせるときは、試験事務を行わないものとする。
要するに、都道府県知事は不動産適正取引推進機構に試験実施に関する事務(試験会場の手配、試験監督員の手配、受験票の送付など)を行わせているのです。宅建士試験を行うのは都道府県知事です。
なお「試験事務」であり「試験」ではない点に注意しましょう。
4⃣根拠条文
根拠となる宅地建物取引業法の主な条文をあげておきます。
(試験)
4⃣民間資格について
国家資格以外の資格が民間資格ということになります。
民間資格は、根拠となる法令が存在しません。
例えば「宅建講師」という資格を貴方が勝手に作って「私は、宅建講師の資格を持っています」と言ってもOKということです。宅建士と異なり「宅建講師」という資格を定める法令が存在しないからです。ただ、稀に資格名を商品の名称として商標登録していることがあります。資格を商品やサービスとして考えて販売しているのでしょう。
